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全国アートプロジェクト


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地域や歴史とリンク

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●地域や歴史とリンク

今年の美術界の話題といえば、香川県などの七つの島を主会場にした現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の盛況ぶりだ。過疎化に悩む島々に当初予想の3倍の93万人が訪れた。「芸術祭」「ビエンナーレ」などと銘打った催しは、東北でも相次いで企画されている。なぜ今、アート?(高橋昌宏)

◎地元作家や職人と/福島など3地域

福島県会津若松市の中心商店街にある古民家。入り口から蔵まで細長い通路でつながっている。手前の蔵では、漆などを使った照明のオブジェが暗闇に幻想的な光を放つ。奥に進むと、地元の森から運んだ漆の木が根をむき出しにして立っている。

今年初めて企画された「会津・漆の芸術祭」(10、11月)の一コマだ。美術展といえば特定の施設で開かれるのが一般的だが、ここは違う。開催地が会津若松市、喜多方市、三島町、昭和村にまたがる。会場も中心部の商店や飲食店、酒屋の蔵、道の駅など約50カ所に上る。

狙いは、古くから伝わる会津漆の活性化だ。従来の伝統工芸展ではなく、漆と現代アートを掛け合わせることで、会津漆器の再ブランド化を始め、旅や観光にまでつなげることを目指した。

作家が会場に滞在しながら作品をつくる「アーティスト・イン・レジデンス」にもこだわった。漆を使った現代アートを作る際は、地元の漆職人や蒔絵師、木地師らと共同で作業した。「地元の職人の可能性を外のアーティストの発想で広げることができないか、問いかけたかった」と企画した県博物館の担当者。学芸員たちが職人や店主らに協力を求めると、大半が快諾してくれたという。

最終日のシンポジウム。美術評論家は「街中のこまごまとした展示は改善の余地があるが、地元の商店とコミュニケーションをとることに意味があった」。秋田公立美術工芸短大の樋田豊次郎学長も「学芸員が街に出て、地域とかかわる。文化財を保存する場所であり続けた博物館が自分を開いた」と語った。

赤坂憲雄・博物館長は「これまでのやり方で運営しようにもお金がない」と予算削減などが背景にあったと明かした。「福島だけでなく全国的に萎縮しているのが現実だが、新しい博物館の形があってもいい」。2カ月弱で約8万8千人が訪れた。早くも来年の開催も内定している。

福島県内では同時期、別のアートイベントが2カ所で開かれていた。福島市の「福島現代美術ビエンナーレ」と、いわき市の「いわきアートトリエンナーレ」だ。

隔年で開催されている福島市のビエンナーレには地元作家が出品するほか、国内外で評価されているアーティストを招待。県文化センターのほか、「アートタウン」と題して商店街の店舗などでも作品が展示される。

ディレクターは福島大・芸術による地域創造研究所の渡辺晃一准教授。現代アートを支援する活動が県内でほとんどなく、大学生たちが中心となって6年前に始めた。

初回の前年、国内を代表する「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」に渡辺准教授が作家として参加したのがきっかけだ。地域の衰退に向き合う問題意識は福島と共通する。「だったら、地元で企画すれば」と手がけると、好評だった。「学生が地域とかかわっていく中で、美術と生活をリンクさせて欲しい」と話す。

これを見た会津美里町の住民が「自分の町でも」と渡辺准教授に相談を寄せたことがきっかけで、2007年には同町で「風と土の芸術祭」が誕生した。今年は、いわき、福島、会津3地域が連携した企画が実現するなど、結びつきも強まっている。

◎生活芸術の場狙う/宮城・鳴子温泉郷

約370本の源泉がある鳴子温泉郷(宮城県大崎市)。11月21日、廃校となった中学校を使った「鬼首山学校」に100人ほどが集まった。会場にはどぶろくやキノコ汁、漬物など地元食材が並び、国内外で活躍する若手音楽家8人が演奏した。

08年までは、五つの地区からなる温泉郷の一つ東鳴子温泉で、アートを売りにした催しが続いてきた。失われた湯治場のにぎわいに危機感を抱く旅館や商店の若手経営者らが03年に「東鳴子ゆめ会議」を結成し、2年後に始めたのが現代アートや音楽と湯治の融合を狙う「GOTEN GOTEN アート湯治祭」だ。駅でのコンサートや紙芝居、インスタレーション(空間展示)などが生まれ、08年に「地域づくり総務大臣表彰」を受賞した。

しかし、あえて09年は休んだ。会議理事長で、旅館を営む大沼伸治さんは「東鳴子だけでは広がり不足と感じ、点検の年にした」。現代アートが、住民に理解しづらいこともあった。

浮かんできたのは、地元になかった地酒の開発だ。作曲家・大場陽子さんの曲「お酒の子守唄」を仕込みの時期に酒蔵で流した「音響熟成」が特徴の「天音」を昨秋売り出すと、話題を呼んだ。先月の鬼首山学校でのイベントには温泉郷の全地区が「地酒と音楽」に賛同した。

大沼、大場両氏は「ここは湯治場。食、アートだけの『点』ではなく、『場』を作りたい。そこから『生活芸術』に膨らめば」と夢を抱く。今年8月に企画した「千年湯治」では、子どもが現代美術作家と旅館を「秘密基地」に改造する催しもした。

「場」は、福島大の渡辺准教授も口にする。大地の芸術祭を縮小コピーしたような没個性の祭典は「地方のアートが均質化するだけ」と指摘。「地域の歴史を引きずりながら自分たちの足場で作家との関係を築き、イベントを作れるかが重要だ」

AAF2010 参加プロジェクト

近畿

yuigon_photo01.JPG12「遺言(YUI-GON) ~近江八幡映像プロジェクト2010~」
ひょうたんからKO-MA近畿

0101.jpg13「アートとまちがであったときに ~釜ヶ崎アートプロジェクトにむけて~」
NPO法人 こえとことばとこころの部屋近畿

IMG_5420.jpg14「まち創造プロジェクト「まいづるRB」」
舞鶴市、NPO法人赤煉瓦倶楽部舞鶴(企画制作:まいづるRB事務局)近畿

awaji-nomado_011.jpgのサムネール画像15「淡路島アートフェスティバル2010 〜暮らしっぷり淡路島〜」
NPO法人 淡路島アートセンター近畿

大山崎.jpgD「大山崎山荘名品展 2010」
アサヒビール大山崎山荘美術館近畿

中国/四国

okayama10.jpg16「アートリンク・プロジェクト・2010 ~ことごとく皆宜し~」
NPO法人 ハート・アート・おかやま中国/四国

02guest2.jpg17「かじこをつくるプロジェクト」
ゲストハウスタウンプロジェクト実行委員会中国/四国

01sotohama10.jpg18「外浜まつり2010」
外浜まつり実行委員会中国/四国

10KAIR_14.jpg19「神山アーティスト・イン・レジデンス2010」
神山アーティスト・イン・レジデンス実行委員会中国/四国

shimanto01.jpg20「四万十川国際音楽祭2010」
四万十川国際音楽祭実行委員会中国/四国

九州/沖縄

01otona.jpg21「大人の図工時間 the land school 2010-2015」
八万湯プロジェクト、槻田小学校おやじの会九州/沖縄

01koshiki.jpg22「「甑島で、つくる。」KOSHIKI ART EXHIBITION 2010」
九州/沖縄

10kaihouku_01.jpg23「土着現代アートフェスティバル コザクロッシング2010」
スタジオ解放区九州/沖縄

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